Interior Art.凸のメンバー・山内舞子が企画した「安齋歩見展」が銀座の十一月画廊で開催されます。
「安齋歩見展」概要
日時
2015年10月26日(月)-10月30日(土)
12:00-19:00 (最終日は17:00まで)
主催・会場
十一月画廊
〒104-0061 東京都中央区銀座7-11-11 長谷川ビル3階
TEL/FAX 03-3289-8880
アクセス
東京メトロ銀座駅 A3出口より徒歩5分
JR・東京メトロ 新橋駅より徒歩5分
コミカルとシニカルの行間に-安斎歩見の表現をめぐって
写真製版によるリトグラフで作品を制作する安齋歩見(1986年生まれ)。代表作であるピーナッツを擬人化したシリーズには鳥獣人物戯画・甲巻を思わせるコミカルで飄々とした気配があるが、その仕事の本質的な魅力は、80年代以降に生まれた作家としては稀なまでの客観性と骨太さであると言えるのではないだろうか。今年2月に彼女にインタビューする機会を得た際、その傍らにはマレーシア機の事故(2014年4月)に着想を得た大作があった。重大事故という世界的ニュースを端緒としながらも、その作品はハードボイルドな空気感と巧みな構図によって「現実から切り離されたひとつの表現」として自立しており、この若い作家の実力と可能性を感じさせた。所謂「見立て」は日本美術において伝統的に行われてきた手法ではある。が、彼女の作品にはさらに時代と連動したシニカルな批評精神が存在し、そこには河原温の「浴室」シリーズを眼にした時に感じるような冷酷さ或いは冷徹さまでもが内包されているように思うのである。
山内舞子(キュレーター/本展企画者)





